旅する日本語教師けいちゃん 〜旅編〜

旅をしながらただ日記を書く。

ベトナム人なしの授業の進め方を考えるれべるがあがってくるにつれて、

どうも、前野です!

 

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 僕の所属する日本語学校で現在、ある大きな問題があります。

それは12月末で働いてくれていたベトナム人の先生がやめてしまうという事態です。

これは由々しき事態です。次の先生は決まっていません。

 

設立からもうすぐ1年。

最初はフルタイムで働けるベトナム人の先生がいなかったため、パートタイムの先生を雇い、日本人を中心に手伝ってもらいながら、前の先生にやってきてもらい、6月から僕が先生として所属し、7月にはじめてのフルタイムで働いてくれるベトナム人の先生が来ました。

 

それにより本来、ベトナム語でなければ難しい文法の細かい説明や生徒から質問を受け付けることなどベトナム人の理解度を押し上げることができるようになりました。

 

それから2代目の先生が来て、そのスタイルが定着し始めたかと思っていたのですが、ここにきてその先生が辞めるとなり、後任の先生が決まらないという事態に発展しました。

 

当然先生は探してはいました。スタッフのツテをあたり、Facebookでのリクルートもかけていました。それでも引っかからなかったのです。

 

確かにホイアンという街は観光都市ですが、決して大きい街ではなく、バスで1時間の距離のところにダナンというベトナム第3の都市がありますので、そちらにいろんな事業が集中してしまいます。

 

なのでダナンには日本語学校も多いですし、先生もそこに集まるというのが自然な流れでしょう。ホイアンにはほかに日本語学校がなく、できばかりで知名度も低いため、仕方がないのかもしれません。

 

 

 

 

それならばということで最悪の事態を想定し、ベトナム人の先生なしで授業を行う方法を考えようということになりました。

 

それが直接法の導入です。

直接法とは日本語を母国語なしで日本語のみを使って直接教える方法です。

 

言葉で説明するより動画の方がわかりやすいと思いますので、こちらの動画をご覧ください。

 

リンク

 

直接法という言葉はこの事態の少し前に聞いており、日本にあるラル日本語学校さまとお電話をさせていただいたときに、その学校では日本語を日本語で教える直接法を使っているということをお聞きしました。

 

しかしそのときは日本語歴1年ほどの日常会話をある程度理解できるほどのレベルに達しないと日本語の説明などできないと思っていたのです。それに日本語のわかるベトナム人がいたため、僕達はベトナム人に日本語を教えるところを任せて、どうやったら生徒ともっと打ち解けられるか、もっと話すようになるかに重点を置き、考えてきました。

 

その状態だったのでどうやって日本語を日本語のみで教えればいいのかがさっぱりイメージがつかず、そんなことできるのだろうかと不安になりました。

 

 

そこで上記の動画を見たところ、なるほどと思いました。イメージがつきました。

 

 

動画では発する言葉をはっきりと言い、最小限に抑えています。またジェスチャーを使い、言葉が通じなくても相手にわかるようにしています。それに加えて繰り返し繰り返し同じフレーズを言わせ、印象に残るようにしています。

 

 

なるほど。と。これならできるかもしれないと思いました。少なくとも文法の難しさがまだ低い場合は、この教え方でいける気がします。

 

 

もちろんレベルが上がってくると、身振り手振りだけでは厳しいことも多いです。言葉による説明が必要な時もあります。いやほとんどです。

 

例えば「つまらないんだもん」という文法を説明しようと思ったら、「つまらないから」という理由を表す言い換えと、ニュアンスの説明が必要です。子供であったり、女の子が使うかわいいイメージがあるということを説明する必要があります。それは身振り手振りではしっかり伝わりません。言葉による説明でなければ、この意味をしっかり伝えることは不可能でしょう。

 

 

 

しかしこの文法が出てくるのはN3という日本語歴1年以上の人たちです。このレベルになると、日本語の語彙も文法もたくさん知っており、説明は容易です。日本語で説明することでそこで知らない単語を言えば語彙力の向上にもつながるし、説明を聞くことでリスニング力も上がると見込めます。

 

 

 

やめてしまうベトナム人の先生に週2日だけ働いてくれという提案も今はしていますが、もう1人の日本人の先生かっちゃんが受け持つ授業が増えることは間違い無く、ベトナム人のサポートなくしてやらざるを得ない授業が出てくるのは免れない事態です。

 

 

僕はその時期武者修行アドバンスというインターンに参加し、1月はニュージーランドへ旅に行きます。なのでその間協力することはできませんが、使える動画や直接法の動画を見たりしてそれでかっちゃんの授業に活かせるものがあれば、伝えていきたいと思っています。

 

 

 

本日も最後まで読んでいただきありがとうございます。

 

 

ただいまポルカにて初めてのプロジェクトを立ち上げました。お題は「ニュージーランドへ旅したい!」です。

 

リンク

 

実はニュージーランドへ旅をする資金が足りません。みなさまのささやかなご支援をお待ちしております。

お返しとしましては、Facebook非公開グループに招待し、そこでニュージーランドの魅力を発信していこうと思っています。

 

どうかお願いいたします。

 
ニュージーランドを旅したい! - polca(ポルカ)

 

 

こちらのブログにて旅の情報発信もしています。

QUEST – 〜探求の旅〜

 

自由すぎる子供たち【子供クラス】

どうも、前野です!

 

本日は授業が二つありました。

 

 

先ほどあげたN3を勉強するベテランクラスともう一つ、キッズクラスです。  

 

ホイアンも寒くなってきました【N3クラス】 - 旅する日本語教師けいちゃん 〜旅編〜

 

 

子供クラスについても記事を書いています。

 

 子供クラスの変化に驚く - 旅する日本語教師けいちゃん 〜旅編〜

 

今日の予定していたコンテンツは、

 

・単語カルタ 15個

・単語を書かせるゲーム15個

・動詞ジェスチャーゲーム15個

・文法の復習「〜したい」

・休憩

・折り紙

 

 

でした。

 

1日に触れる単語が少ないんじゃないかという仮説を立てて、ネットで調べたところ1日に40個扱ってそれを何日もリピートすると覚えていくという内容の記事があったので、試してみようということで、

 

単語の数を多めにしようと考えていました。彼らはすぐに日本語を話せる必要もなく、日本語を話せるようになりたいとはいうものの、楽しいからきているところが強いというのが僕の感じ方です。

 

 

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ですがうまくコントロールすれば成長率がハンパない。phuocという10歳の子がいるのですが、その子は途中から入ってきてひらがなも読めないし、何もわからない状態で他の子と混ざって授業をしています。

 

しかしゲーム感覚で数字を使ったり、ビンゴをしながら日本語の数字を言っているうちに2桁の数字を言えるようになっていたのです。これには驚きです。なにせ教えてないのですから。

 

またひらがなも教えたのはあかさ行だけですが、単語を読みひらがなを書かせるゲームをし、ひらがな表を渡して見ながら書かせたところ、教えていない文字も読めるようになっていたのです。

 

 

子供の成長は恐ろしいものがあります。それをうまく完璧にコントロールすることができれば、楽しいという軸を外さずに日本語を話せるようになっていくのではないかと思っています。

 

そう考えるとワクワクしてたまりません。まだまだ深掘りするところがあります。

 

 

しかし現在はうまくコントロールはまだできていないため、予定が狂うことが毎日のことです。

今日は2つ目のコンテンツまで終わったはいいですが、他ごとをみんながそれぞれ始めてしまってある1人の子は僕を立たせて似顔絵を描き始めてしまったのです。Hoangという生徒です。

 

 

 

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しかしここで一旦集中して、興味を持ってしまったことを押さえつけるということはどうしてもしたくなくて、休憩という程でそのまま描かせてあげていました。

 

その作品がこちらです。

 

 

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なかなかうまいと思いませんか?

影の部分は鉛筆を指で伸ばして線ではなく平面に見せる手法を使っていました。この子は絵が大好きでペンと紙を渡したら、いろんなものを描きます。そして上手なのです。

 

 

同じく小さい頃スケッチが好きだった僕にも描いてくれとせがまれます。授業中だろうが御構い無しに。笑

 

さすがに授業終わった後に描きますが。

 

 

その後に折り紙がやりたいという生徒がいたので、当初の予定を変えて、折り紙の時間をずらしました。

 

 

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全ては生徒がやりたいことをやらせたいという気持ちです。どこから、いつから、どんなタイミングで日本語に興味を持つかわからない。日本語を勉強したい、話したいと思うかはわからない。もちろん今よりもっとという意味です。

 

 

それは好奇心が連鎖して起こっていくものです。

そして好奇心が生まれるのは自分からしかない。それは自分の過去の経験から言えます。

 

子供の時は誰だって多動障害と呼ばれるように興味を持って熱中したと思ったら、次に興味が移って、そこへ熱中する。それを繰り返すものです。自分もそうでした。

 

それを阻害するのは大人の身勝手。子供はそうやって自然に生きていくのが一番自然だと僕は思っているので、子供のなすことを押さえつけて個性をつぶしたり、可能性を潰したくない。

 

 

日本語学校にこれば、漫画もあるし、カードもあるし、けん玉もあるし、日本人もいる。

 

ホイアンで日本人と週2で触れ合うことができるという時点で特異なことで、特別なことでしょう。それに日本に興味がないということはない。

 

小さい頃からドラえもんやコナンといった、アニメに慣れ親しんできたベトナム人のみんなは、自然と日本が身近な存在になり、意識するのは容易なことです。

 

 

授業をしながら日本語にももちろん触れてもらいます。最近みんな急に喋るようになりました。毎日改善を繰り返しているおかげかもしれません。

 

そして生徒のことを否定せず、押さえつけず、そして仲良くする意思を見せつけ続けていることの結果なのか、最近急に僕に日本語を話しかけてくるようになりました。

 

子供の気持ちであったり、自分だったらどんな単語なら面白おかしく覚えるかなあと考えた結果、たどり着いたのは僕をいじる言葉です。

 

 

いつのまにか子供たちからのいじられキャラになっていて、ベトナム語でいじってきたり、なじってきたりするようになっていました。なのでそこでそれに対応する日本語ならすぐに覚えるんじゃないかと思い、僕だけに使うように「あほ」という言葉を教えたらこんなことになりました。

 

 

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ホワイトボードにさらされました。

 

さらにはこんな素敵な手紙ももらいました。

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中身はこんなメッセージが。

 

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…………

 

 

おい。

 

あほちゃうわあああああああ!!!!

 

 

 

他にもいじられることといえば、こんな感じ。

 

 

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イケメンって単語を教えて、「私はイケメンですか?」って生徒に聞いて、「いいえ!」と言わせる遊びみたいなことをしていたんですが、そうすると何も言わずに「けいちゃんはイケメンじゃありません」と連呼し始める。

 

 

文法はものすごい綺麗なんだけど、それは人を傷つけているぞ?ベトナム人の子供たちよ。

 

それまで日本語を発することはほとんどなかったことから見るとめちゃくちゃ嬉しいです。成長しています。そして日本語を話すと僕がわかってくれるので、日本語を話せると少しおもしろいと思ってくれているのだと思います。

 

 

僕は22日の金曜日で一度先生を休んで、武者修行アドバンスというインターンプログラムに参加しますので、先生は他の人に託しますが、また2月に帰ってきたときに成長した姿でいてくれたら嬉しいな、なんて思います。

 

 

本日も最後まで読んでいただきありがとうございました。

 

 

1月にニュージーランドへ旅をしに行くのですが、旅費が足りません!なのでポルカを立ち上げました。ぜひご支援をよろしくお願いいたします。

 

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QUEST – 〜探求の旅〜

 

ホイアンも寒くなってきました【N3クラス】

 

 どうも、前野です。

 

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本日は12/20日。クリスマスが近いです。

ホイアンも寒くなってきました。

半袖半ズボンで外を歩くことなどもってのほか。2枚着ていても寒いと感じるほどです。正直ベトナムの寒さを舐めていました。

 

 

そんなところで、今日はN3のクラス。

習う文法は

日本語総まとめ文法N3の66ページから69ページの4ページ。

 

内容はこちら。

 

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文法的な説明を日本語でガツガツとしてしまうと、逆に難しいという印象や難しい日本語を使うことで生徒自身が自分の能力が足りないからわからないんだということを思わせてしまう恐れもあると考えたため、

 

できるだけシンプルにし、生徒に考えさせ、自分で理解させる方針をとっております。

 

方法としては、まずベトナム語と日本語の文を読み比べてもらい、その日本語のベトナム語に相当する部分、語順、使い方を自分で考えてもらう。

 

その上で例文を一つ作ってもらいます。

 

そのときにわからないことがあればその都度質問を受け付けたり、説明を加えたりします。また補助教材としてどういう意味で使うということをスライドに用意し、参考程度に使います。またこちらで例文も考えておきます。なるべく生徒がよく使うであろう言葉や、恋愛関連の面白い文を作っておきます。

 

それだけ準備して授業に臨んでみました。

 

 15分遅れでスタートし、扱う文法は8つ。

 

 

「米粒くらい」「米粒ほど」

 

「若い人ほど」

 

「知れば知るほど」

 

「彼女くらい親切な人はいないい」

 

「あやまることはない」

 

「遅れるということだ」

 

「休むことだ」

 

「どんなにうれしいことか」

 

 

これらです。

授業前3時間前に集まって先生で話をするんですが、日本語を説明するというのは、本当に難しい。

「くらい」と「ほど」の違いから、すべてネットで検索し、意味と用法を確認。そこから例文を考えます。スライドはもう1人の先生が書いてくれました。

 

 

 

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前述の授業の進め方で、まずベトナム語の文と日本語の文を対応させて、読んでもらい、その日本語の文法に対応するベトナム語を理解してもらいます。

 

そのあと例文を言ってもらいます。

 

ここで言ってもらった例文が適切であればオッケー。適切じゃなく、少し違うという場合もありますので、その場合はなぜ違うかを説明するのですが、これが難しい。

 

 

その場で説明するためには専門的な知識が必要であることを思い知らされます。それでもなんとかわかるまで説明して、次は進みます。

 

参考としてこちらで用意した例文を提示していきます。

 

 

ちなみに会話の合間に出てきた新しい単語はその場で翻訳アプリで検索して、生徒のメッセンジャーグループの方に投げます。

 

 

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3人とも忙しく、単語を勉強する暇がないという人もいるので、その人が知らない単語を知れるように、授業で出てきた単語は見逃さず、チェックして提供します。

 

 

90分の授業で文法8つなので一つあたりにかけられる時間は11分ほど。しかし15分遅れで始まってしまったので、最後は駆け足で5分くらいでやってしまいましたが、それぞれの文法に対し、例文を言ってもらい、他の例文も見せることができました。

 

 

最後にフィードバックとして社長のカインさんに「スライドを作って例文をたくさん用意してくれたからよくわかった。」と言われました。これからも続けていきます。

 

 

生徒に他の要望がないかを聞きました。単語、文法、会話や文化、他に授業でしたいことがあるかという質問をしたところ、全部好きだという答えが返ってきました。嬉しい限りです。

 

 

でもその中でも会話をしたいという声があったので、フリーター家を混ぜながらできるような授業を考えていきたいと思います。

 

 

本日も最後まで読んでいただきありがとうございました。

 

 

 

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QUEST – 〜探求の旅〜

日本語学習歴半年越えのクラスで新たな試み

どうも、前野です。

 

今日は授業が3つありました。

 

・N3クラス

・子供クラス

・24課終了のクラス

 

です。

 

今回共有するのは一番下のクラス。

みんなの日本語24課を学習したクラスです。

昨日24課の文法の学習を終え、もうすぐN5出題の文法範囲を終了しようという、僕の日本語学校の中でも3番目に進んでいるクラスです。

 

今日のメンバーは3人。14歳、17歳、27歳と年齢はバラバラです。

 

昨日ベトナム人の先生に生徒から提案があったらしく、カフェで会話をしたいという話があったので、ものは試しということで雰囲気を変えて、カフェで授業を行うことに。

 

ハイバーチュン通りのcoffee houseというおしゃれなカフェにお邪魔します。

 

ここはベトナム名物エッグコーヒーもあるお店です。

 

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このクラスの二人は写真や動画に映るのが嫌だというので、写真はありませんが、ご了承ください。

 

 

僕のこのクラスでの課題はこうだと考えています。

 

 

【知識は十分にあるが、それを生かしているほどなかなか話してくれない】

 

です。

 

日本語勉強歴は半年以上のこのクラスにいるということは、 1000が以上の語彙を学習していることになります。

 

これは1課に対し、新出単語が40〜50あることから計算しただいたいの値です。

 

日常会話に必要な英単語は3000語と言われるので、語彙が1000あれば日常会話で使う言葉の3分の1は網羅していると言っていいのではないでしょうか。

 

 

それだけの言葉を知っていればたいていのことは話せるし、普通の会話はできるはず。それができないということは、それは知識不足ではなく、マインドの問題。

 

日本語を話すことに対する恥や慣れや自信の問題と捉えました。

 

実際そのクラスの子達はベトナム人には珍しく(?)引っ込み思案の生徒が多い。

 

 

つまり人と話すことに対するメンタルが弱いことになります。普段の友達やベトナム語であれば違うかもしれませんが、話すことの慣れない日本語かつ、普段の友達よりは付き合いが短い日本語教師ではそうなる気持ちもよくわかります。

 

 

僕たちが英語のネイティブに対して億劫になるのと同じ感情です。

 

その解決策として、カフェはいい案だと僕は思いました。環境が変わって教室の硬い「勉強」という雰囲気ではなく、カフェのラフなリラックスできる空間、しかもおしゃべりをする場になるわけですから、教室よりも緊張はほぐれるはずと思ったのです。

 

 

なのでこれには大賛成。ということでカフェに移動しました。

 

 

今回の授業内容は

 

・復習

・フリートーク

 

以上です。

 

 

文法を覚えているかのチェックを軽く済ませ、あとはフリートークをひたすらし続ける。

 

ちょうど新しい日本人の先生も来ていて、初対面だったので自己紹介から入り、自由に話していくようにしました。

 

フリートークなので何を話したかはあまり覚えていませんが、たわいもない話がほとんどだったと思います。好きなアニメの話であったり、日本の温泉についてやメイド喫茶の話とか、やくざの話をしたりしました。

 

 

率直な感想としては、フリーターください話してくれる量は増えたんですが、やはり変わらずこちら発信でないとなかなか日本語を発してくれないことは同じだった印象です。3人の話題も合わず、それぞれの好きな話題に対して僕ら日本人が答える間、他の人は会話に入れないという時間が続いたりする。これでは会話の連鎖反応が起きない。なかなか難しい状況です。これでは先生の負担が大きいままで、いいことがあまりない。

 

生徒から先生に話したいと思ってもらって話しかけてもらわないと会話として成立しないし、いざ彼らが日本へ行って日本語を話す時に話しかけられない状況も少し想像できてしまう。

 

 

でもこれは子供クラスの変遷と似ていると思っていて、最初は言うこと聞いてくれなかった子達と仲良くなったおかげで懐いてくれて話しも聞いてくれるようになった。

 

 

それの最初の過程と思えば、これからじっくり距離を縮めて人間関係、信頼関係を構築していけば徐々に自分を出してくれるようになるのではないかと思われます。

 

 

また生徒同士も仲良くなって貰う必要があります。生徒同士でペアワークをさせる機会も多いからです。また同じ日本語を学ぶ同志。同じ目的を持つ人たちなのだから、ここでなにか関係を作れたら相乗効果を作れるはず。

 

 

なので次の授業ではアイスブレイクを入れて、ベトナム人生徒同士仲良くなる機会を作ろうと思います。

 

 

 

本日も読んでいただきありがとうございます。

 

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QUEST – 〜探求の旅〜

子供クラスの変化に驚く

どうも、前野です。

 

本日は子供クラスの授業がありました。

生徒は9〜13歳で学習歴は4ヶ月ほどからの子から途中から入ってきて1ヶ月ほどの子もいる混合クラスです。

 

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今日の授業ではこんなことをしました。

 

・疑問詞5W1Hを教える

 

・疑問詞を使って質問を9つ考え、ビンゴ形式に書く。

 

・質問ビンゴ

(考えた質問9つを先生(日本人二人、ベトナム人二人)に質問し、答えをもらう)

 

・休憩

 

・ビンゴ(数字は日本語で言う)

 

 

少々コンテンツは少なめですが、遅刻してきた生徒がいて15分遅れで始まったことと元気が良すぎて指示通りに聞いてくれず、話を聞くまで待つ時間が入っているため、余分な時間は取られています。

ただ生徒は僕に特になついており、ベトナム語でも話しかけてきますし、「けいちゃんはイケメンじゃありませーん!」といじり倒してきます。

 

終始そのペースです。

 

抱きついてくる子もいるし、背中にのっかかってくる子もいるし、叩いてくる子も殴ってくる子もいます。

 

僕はそれは大変嬉しいことだと思っていて、他のクラスではうんともすんとも反応してくれない大人の生徒もいるのが事実。それに比べたら、意思を持って嫌なものは嫌、でもやる気あることには全力で取り組む姿勢を持つ純粋な子供たちは無限の可能性を秘めており、僕はその期待にぜひ応えたいと思わせられます。

 

 

毎日試行錯誤の連続。授業は水曜日と金曜日の週2日。その時間の前になると毎回その日のコンテンツをベトナム人の先生と考え、いろんなことを試しています。

 

難しいことを一切抜きにし、日本語を言えたら褒めて、拍手してハイタッチをする。日本語を言えたら褒められる。楽しいという感情を持ってもらえるように意識しています。

 

 

 

今までの授業では名詞、動詞、形容詞を一日5〜10個ずつカルタを交えて覚えさせてきました。子供の記憶力というのは素晴らしく、すぐに覚えます。ゲーム形式にすると喧嘩になるほどに熱狂します。その集中力は素晴らしいものだと思います。

 

そのおかげで単語だけでも日本語を発するようになってきました。この変化には自分の子供を育てているような感覚になり、目の前で起こる成長に感動します。

 

 

ひらがなも完璧ではないし、文法なんてない。でも単語でも日本語を発する子供たちは紛れもなく日本語を話しています。これは評価するべきことで、一切否定もしないし、直したりということもしません。ひたすら話したら褒めるし、興味を持って質問をします。

 

 

最初は全く上手くいかず、手を焼いてばかりいましたが、最近は信頼も上がってきたのか、話を聞いてくれるようになりました。

 

 

今回驚いたのはやってみようということで行った疑問詞を教えることでした。

 

 

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そもそもこの子供クラスができたのは、通常の授業通りに椅子に座って大人しく文法を淡々と教えていくスタイルに限界がきて、全く話を聞いてくれなくなったからでした。

 

全てをゲームに置き換え、難しいことを一切無くして楽しいことだけをするようにしました。

 

 

しかし最近は語彙も少し覚えてきて日本語が話せることが楽しい感覚を少しわかってきたのでしょう。日本語で話してきたりするようになった。つまり新しい言葉を覚えて使える表現が増えることに対しての欲が出てきたと予測しました。

 

そこで今までは聞いてくれなかった、ただ教えるということを短い時間ですが、やってみようと思ったのです。

 

またこれは通常クラスの授業にも取り入れていくつもりです。

 

 

どうなるかわからないまま、机の前に座らせ、疑問詞を教えてみたのです。

 

そうしたらどうなったかというと、話を聞いてくれたのです!

 

 

話を聞いてくれ、なんで、いつ、だれ、どこ、なに、どんなという疑問詞を覚えてくれました!

 

 

6つだけではありますが、知らない単語を6つ覚えるのは大変なことだと思います。そしてこれを教えたことで質問の幅がぐんと広がります。つまり日本語を使える幅がさらに多くなるということです。

 

今まで教えた動詞や名詞を使って、「いつ  おきます  か」とか「なに  たべます  か」など、今までただカルタの材料としてしか覚えていなかった単語を初めて実用的に使えるようになったのです。

 

 

 

実はこれは偶然でした。もともと単語ばかりが増えていき、それの使い方を教えないと意味がないことに気がついており、それをどう教えたらいいかを考えていたときのことでした。たまたま疑問詞を思いついたのです。

 

 

教えたばかりの疑問詞をつかってどんどん質問してくるようになりました。

 

 

これは嬉しきことです。

 

上手くいったと思いました。今日の授業は良かったと思います。

 

 

これを使ってさらに質問ビンゴというゲームを続けて行いました。

 

 

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これはどういったゲームかというと、質問を9つビンゴの形に書き、それを質問して答えをもらったら消していくというゲームです。

 

これでダブルビンゴになったらシールをあげるというものでした。これに対しても食いつきがすごく、ガンガン質問責めにあいました。

 

これは繰り返す価値があります。

 

 

これを反復すれば疑問詞を確実に使えるようになる。そう確信しました。疑問詞を使えれば、会話が成り立ちます。会話を作り出すことができます。

 

さらなる成長にワクワクしますね。

 

 

最後には普通のビンゴをしました。

 

これは数字の復習のためです。日本語の数字を言ってそれであけていく。ただそれだけです。

でもただ数字の日本語を教えても面白くないので、わざわざゲームという形を作って行いました。みんな99までの数字は覚えていることがわかって、安心しました。

 

 

今日の授業日記は以上です。

 

 

次回は

・疑問詞の反復

・新しい単語?

 

などを行うことを予定します。また考えていこうと思います。

 

 

 

こちらのサイトで旅の発信をしています。

 

QUEST – 〜探求の旅〜

 

路上4日目


どうも、前野です。


本日はホイアンの路上で書道販売をしました!4回目です。

 

 

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今日は21:30までスカイプでのミーティングがあり、夜遅くになってしまい、長い時間座っていることはできませんでしたが、1時間ほど座りました。ホイアンで有名なナイトマーケットの真ん中に陣取って、書を認めます。

 

路上販売というと、貧しい人がやるようなそんな嫌な印象がありますが、僕自身は楽しんでやっていて、1枚10000ドンという紙だけ前に置いておいて、自分の書きたい字、そしてポストカードや作品にしたい字を書いているだけなので、全く苦ではないです。むしろ楽しんでいます。

 

 

書き始めると周りの目などきにならなくなり、熱中してしまいます。

 

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こんな字を認めて写真に収めて、写真とどう組み合わせようかを考える。そんな瞬間を楽しむ。

 

 

今日作り上げた作品はこんなものです。

 

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彩という字とランタンを組み合わせたもの。

 

これは彩のある鮮やかなランタンを漢字で表したものです。

 

 

これも一つのアートと思っています。

 

これからも作品作りに励んでいきます。

 

 

こちらのサイトで旅の情報を発信しています。

 

 

 

QUEST – 〜探求の旅〜

ブログの紹介

どうも、旅する日本語教師前野圭祐です。

 

簡単に僕の自己紹介をさせていただきます。

 

プロフィール

 

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愛知県出身。

23歳

名古屋大学大学院中退

ベトナム在住

夢は世界一周。

 

 

 

 

 

僕は1年前、愛知県、地元の名古屋大学の大学院に通っていました。理系の工学部でセラミックスという陶器の材料を研究しており、その材料を使って自動車工場のアルミを溶かすヒーターを新しく作ろうという研究内容で卒論を書いていました。

 

名古屋大学では理系のほとんどがそのまま大学院に進学し、修士を取ったあと就職するケースが多かったので、なにも人生のことを考えていなかった僕は、自分もそのルートを辿るんだと他人事のように考えていました。

 

なにも考えずにただ受かったところに就職し、時が来たら結婚して子供を持ち、定年まで勤めあげる、絵に描いたような普通の人生を歩んでいくのだろうと思っていました。

 

 

ある本との出会い

 

しかし、人生が変わる出来事は突然現れました。ある本をたまたま手に取り読んだことで僕の人生は劇的な変化を起こしました。

 

 

 

その本の名前は「世界一周しちゃえば?」という本です。

 

https://www.amazon.co.jp/WORLD-JOURNEY-高橋-歩/dp/4902256045

 

 

この本には世界一周の魅力がふんだんに盛り込まれていました。でもそれだけではありません。世界一周の行き方もわかりやすく書いてありました。

 

 

その本を見て一番思ったこと。それは「世界一周って意外にやすく行けるんだ」ってこと。

 

100万で半年回ることだってできる。それを知り、そしてそのとき僕は考えました。

 

人生のリスクを背負って全てを捨ててでも住みたいという国はない。だが行ってみたい場所なら無限にある。その行ってみたいところをすべてつないだら、一つの大きなやりたいことになる。

 

そう思いました。

世界の国の行きたい場所をちょこっとずつかじりとっていいとこ取りをしていくとそれが積み重なって一つの大きなやりたいことになる。

 

 

これが僕の旅への目覚めでした。

 

 

 

それから1年が経ち、大学院をやめることを決め、旅で食っていくことを決断し、退路を断ちました。

 

 

 

もう一つの大きな出来事

 

 

旅に出る前にもう一つ今の仕事に関わることになる大きなきっかけがありました。

 

 

それは武者修行プログラムと呼ばれる、海外インターンでした。

 

海外ビジネス武者修行プログラム

 

 

僕は2016年6月から半年ほど、世界一周団体TABIPPOが運営する学生団体に所属し、旅を広めるべく500人規模のイベントのプロジェクトリーダーをしていました。

 

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そこで僕は大きな失敗をすることになります。人と意見を交わすことが初めての経験で25人のスタッフの長を務め、その責任の重さに耐えきれなくなった僕は精神を追い込んでしまい、途中で脱退することになってしまいました。これは本当に僕の人生の中で最も凹んだ出来事であり、反省した出来事でした。

 

僕の甘さであったり、人としての、そして仕事を全くできなかった僕のレベルの低さを思い知らされ、最終的に逃げてしまうというとんでもないことをしてしまいました。僕の努力不足でした。

 

 

しかしそれから人が怖くなり、人と関わることからずっと逃げていました。鬱であり引きこもりになってしまったのです。

 

しかしそれも自分への言い訳であることを自分でわかっていました。

 

そんな僕が家の中で引きこもっている中で人生に絶望することまではありませんでした。それはなぜかといったら世界一周に出たい気持ちは少しも揺らぐことはなかったからです。

 

しかしそんな理想と今の最悪の現実というギャップがあり、いつかは変わらなければならない。そこへ戻らなければならないと思いながらも、殻にこもって逃げている自分がまた見えたとき、自分がさらに嫌になる負のスパイラルに陥っていました。

 

 

そこで見つけたのがこの武者修行プログラムの広告でした。フェイスブックで流れてきたその広告には、「君の変態を支援」と書かれていました。

 

 

このインターンはただ海外研修を経験するものではなく、自分を変えるものである。そんな文章がそこには書いてありました。

 

そこでこの環境に突っ込まなければおれはいつまでたっても変わらない。そう思った僕は不安もあり、怖がる自分もいながらその環境は無理やり自分を突っ込むことにしたのです。

 

 

そうやって3月に参加したベトナムでの2週間のインターンプログラムで、僕は見事に自分の人への壁を破ることができ、社会との関わりを復活させることができるきっかけを見出しました。

 

 

そこでさらに旅だけを目的にしていた自分の人生に、自己成長への貪欲な欲と面白さを見出しました。またインターンのチームに対してプロのビジネスマンがつき、指導してくれるその環境の中で、ビジネスって面白いんじゃないかということを少し知れた気がしたのです。

 

 

それから僕の人生の目的にビジネスが追加され、また自己成長への貪欲さも加えられ、その会社にずっと関わりたいと思うようになりました。

 

 

そして終わった後どうやって関われるかを考えていたとき、社長の山口和也さんから話を聞いたのが、日本語学校の先生でした。

 

武者修行プログラムの運営会社旅武者がベトナムにもつ侍日本語学校で先生を募集しているというのです。

 

 

2017年の春からもう旅に出るつもりであったし、普通の旅では経験できないこともどんどんしていきたいと思っており、しかもこの会社に関わり続けられると思った僕は、迷わずやります!と言い、今の先生生活に至ります。

 

 

 

まとめ

 

僕のプロフィールはこれで以上になります。

これからは僕の日々の日記、どんなことを考え、どんな生活を送っているのかを書いて行きたいと思っています。

 

よろしくお願いいたします。