旅する日本語教師けいちゃん 〜旅編〜

旅をしながらただ日記を書く。

子供クラスの変化に驚く

どうも、前野です。

 

本日は子供クラスの授業がありました。

生徒は9〜13歳で学習歴は4ヶ月ほどからの子から途中から入ってきて1ヶ月ほどの子もいる混合クラスです。

 

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今日の授業ではこんなことをしました。

 

・疑問詞5W1Hを教える

 

・疑問詞を使って質問を9つ考え、ビンゴ形式に書く。

 

・質問ビンゴ

(考えた質問9つを先生(日本人二人、ベトナム人二人)に質問し、答えをもらう)

 

・休憩

 

・ビンゴ(数字は日本語で言う)

 

 

少々コンテンツは少なめですが、遅刻してきた生徒がいて15分遅れで始まったことと元気が良すぎて指示通りに聞いてくれず、話を聞くまで待つ時間が入っているため、余分な時間は取られています。

ただ生徒は僕に特になついており、ベトナム語でも話しかけてきますし、「けいちゃんはイケメンじゃありませーん!」といじり倒してきます。

 

終始そのペースです。

 

抱きついてくる子もいるし、背中にのっかかってくる子もいるし、叩いてくる子も殴ってくる子もいます。

 

僕はそれは大変嬉しいことだと思っていて、他のクラスではうんともすんとも反応してくれない大人の生徒もいるのが事実。それに比べたら、意思を持って嫌なものは嫌、でもやる気あることには全力で取り組む姿勢を持つ純粋な子供たちは無限の可能性を秘めており、僕はその期待にぜひ応えたいと思わせられます。

 

 

毎日試行錯誤の連続。授業は水曜日と金曜日の週2日。その時間の前になると毎回その日のコンテンツをベトナム人の先生と考え、いろんなことを試しています。

 

難しいことを一切抜きにし、日本語を言えたら褒めて、拍手してハイタッチをする。日本語を言えたら褒められる。楽しいという感情を持ってもらえるように意識しています。

 

 

 

今までの授業では名詞、動詞、形容詞を一日5〜10個ずつカルタを交えて覚えさせてきました。子供の記憶力というのは素晴らしく、すぐに覚えます。ゲーム形式にすると喧嘩になるほどに熱狂します。その集中力は素晴らしいものだと思います。

 

そのおかげで単語だけでも日本語を発するようになってきました。この変化には自分の子供を育てているような感覚になり、目の前で起こる成長に感動します。

 

 

ひらがなも完璧ではないし、文法なんてない。でも単語でも日本語を発する子供たちは紛れもなく日本語を話しています。これは評価するべきことで、一切否定もしないし、直したりということもしません。ひたすら話したら褒めるし、興味を持って質問をします。

 

 

最初は全く上手くいかず、手を焼いてばかりいましたが、最近は信頼も上がってきたのか、話を聞いてくれるようになりました。

 

 

今回驚いたのはやってみようということで行った疑問詞を教えることでした。

 

 

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そもそもこの子供クラスができたのは、通常の授業通りに椅子に座って大人しく文法を淡々と教えていくスタイルに限界がきて、全く話を聞いてくれなくなったからでした。

 

全てをゲームに置き換え、難しいことを一切無くして楽しいことだけをするようにしました。

 

 

しかし最近は語彙も少し覚えてきて日本語が話せることが楽しい感覚を少しわかってきたのでしょう。日本語で話してきたりするようになった。つまり新しい言葉を覚えて使える表現が増えることに対しての欲が出てきたと予測しました。

 

そこで今までは聞いてくれなかった、ただ教えるということを短い時間ですが、やってみようと思ったのです。

 

またこれは通常クラスの授業にも取り入れていくつもりです。

 

 

どうなるかわからないまま、机の前に座らせ、疑問詞を教えてみたのです。

 

そうしたらどうなったかというと、話を聞いてくれたのです!

 

 

話を聞いてくれ、なんで、いつ、だれ、どこ、なに、どんなという疑問詞を覚えてくれました!

 

 

6つだけではありますが、知らない単語を6つ覚えるのは大変なことだと思います。そしてこれを教えたことで質問の幅がぐんと広がります。つまり日本語を使える幅がさらに多くなるということです。

 

今まで教えた動詞や名詞を使って、「いつ  おきます  か」とか「なに  たべます  か」など、今までただカルタの材料としてしか覚えていなかった単語を初めて実用的に使えるようになったのです。

 

 

 

実はこれは偶然でした。もともと単語ばかりが増えていき、それの使い方を教えないと意味がないことに気がついており、それをどう教えたらいいかを考えていたときのことでした。たまたま疑問詞を思いついたのです。

 

 

教えたばかりの疑問詞をつかってどんどん質問してくるようになりました。

 

 

これは嬉しきことです。

 

上手くいったと思いました。今日の授業は良かったと思います。

 

 

これを使ってさらに質問ビンゴというゲームを続けて行いました。

 

 

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これはどういったゲームかというと、質問を9つビンゴの形に書き、それを質問して答えをもらったら消していくというゲームです。

 

これでダブルビンゴになったらシールをあげるというものでした。これに対しても食いつきがすごく、ガンガン質問責めにあいました。

 

これは繰り返す価値があります。

 

 

これを反復すれば疑問詞を確実に使えるようになる。そう確信しました。疑問詞を使えれば、会話が成り立ちます。会話を作り出すことができます。

 

さらなる成長にワクワクしますね。

 

 

最後には普通のビンゴをしました。

 

これは数字の復習のためです。日本語の数字を言ってそれであけていく。ただそれだけです。

でもただ数字の日本語を教えても面白くないので、わざわざゲームという形を作って行いました。みんな99までの数字は覚えていることがわかって、安心しました。

 

 

今日の授業日記は以上です。

 

 

次回は

・疑問詞の反復

・新しい単語?

 

などを行うことを予定します。また考えていこうと思います。

 

 

 

こちらのサイトで旅の発信をしています。

 

QUEST – 〜探求の旅〜